その1の続きです。
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八幡坂の上を一通り楽しんだ後、駅前の方に戻って電車で五稜郭方面に向かった。
道南いさりび鉄道。ワンマン運転で一両編成のかなり小さい電車。
一両しか無いけど席はかなり空いてた。どうも函館は市電での移動が主で、電車はあまり発達していないように見えた。
時刻表を見たところ一時間に三本ぐらいしか電車が来ないらしく、駅の中が待合室的な役割を持っていたのが印象的だった。
例えば駅から五稜郭は2.5キロ程度離れているらしく、名前の割に五稜郭へのアクセスが良くない。
市電には「五稜郭公園前」という駅があり、そこから五稜郭は800メートル程度。こっちも若干離れてるけど、五稜郭付近の環境を壊さないためにマージンを作ったのだと勝手に思ってる。
コレクターの人達がレアなアイテムを北海道で安く手に入れたみたいな話をしているので、それを期待して行った。
個人的に「激レア!」ってなるタイプのものは残念ながらなかったのだが、ルイージマンション3が比較的安価の500円で売ってたので買った。それぐらい。
この辺りにはブックオフやハードオフもあったのだが、自分にとって目ぼしいものは特に見当たらなかった。これは多分自分の知識不足が大きい。
函館の駿河屋は「ブックマーケット」という名を冠しており、名前の通り本が占める比重が大きい。
店も東京に比べてかなり広い。雰囲気としては「ブックセンターいとう」に近いと思った。
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函館駅に戻ってベイエリアのハセガワストアで買い物をした後、ホテルに戻った。
駅前にもあるのに何故ベイエリアの方に行ったのかというと、駅前の方は19:00で閉まってしまっていたから。他の店舗はだいたい夜までやっているのに、駅前店の営業時間だけが短いらしい。
ハセガワストアもそうだけど、駅前のお店は殆どが夕方に閉まってしまうらしくて真っ暗だったのが印象に残ってる。
市場としての側面が強いからそうなっているのだと思う。
ハセガワストアの焼き鳥弁当。
注文を受けてから作ってくれるので温かい状態の焼鳥が食べられます。
店内はほぼコンビニだけど、なんというか「自分が貴重であることを分かっている」という感じで、店内にはオリジナルの弁当箱やステッカーを置いたスペースがあった。
同じく北海道のローカルコンビニのセイコーマートと比べると結構ヤンチャな感じ。
使わないと思ったから買わなかったけど、今思うと弁当箱は買っても良かったかも。
ラブライブの劇中でも実名で出てきます。花丸ちゃんは常に何か食ってますね。
両親は居酒屋でご飯を食べてきたらしく、お土産におにぎりを買ってきてくれた。写真なし。
海の町らしく海苔が岩海苔だったのが嬉しかった。パラパラした海苔。
母親が島育ちということもあり昔から定期的に食べていたんだけど、自分は普通の乾海苔よりも好き。
面白いページを見つけたのでメモ。
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2日目
食べた後は寝てしまって、起きたときには日付が変わって翌日の5時だった。
幸い大浴場はその時間からやっていたので一人で起きて入りに行った。
ところでうちが泊まったのは「函館国際ホテル」なのだが、どうもラブライブの劇中でキャラクター達が泊まってたのも同じホテルらしい。
天皇陛下も泊まったことがあるホテルらしく、定番のホテルなのかもしれない。
旅行の手配は全部父親がしてくれたし、お金も払っていないので値段とかは自分は知らないのだけど、これ結構いいホテルなんじゃないかなぁ…
親にこういう面で良い思いさせて貰ってるの感謝しなきゃいけないなって思います。
多分自分は人よりもお金をかけさせてしまっている方だとも思うので、少し申し訳なく思ってもいます。
ごめんなさい。閑話休題です。
函館国際ホテルの大浴場のウリは函館の街を見下ろせる露天風呂。
確かに海も街も見渡せて凄かったけど、個人的には風呂が2つしかないのが寂しかった。サウナもなし。
スーパー銭湯の方が好きかも。感覚が庶民的。
アイスキャンディーが無料だったけど、そんなにたくさんは食べられないよ。
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朝食を食べた後、この日は家族で五稜郭に向かった。
ご飯は酢飯と魚介が用意してあって海鮮丼が作れることがウリなぐらいで、正直あんまり語ることはないかも。ソフトピルクルという現地のローカル飲料を使ったゼリーが美味しかった。
五稜郭に向かう際には市電を使った。この日は市電乗り放題パスみたいなものを買った。
電車は一時間に三本しか来ない反面、市電はたくさん来るので移動にとても便利。
関係ないが、向かう途中でミスタードーナツに寄った。
というのも函館のミスタードーナツは地元のパン屋が本社に交渉したとかで少し安くドーナツが買えるらしい。
いざ辿り着いた五稜郭。
最近読んだゴールデンカムイの漫画でとても重要な場所として使われていたのでタイムリー。
最初に思ったのは「意外と公園」ということだった。もっと古墳みたいな感じかと思ったらかなり整備されてるなぁって感じ。
その時はやっていなかったけどボートなんかもあるらしい。地面よりだいぶ低い位置でのボートって中々新鮮な気がする。
五稜郭といえば特徴的な星型だけど、歩いているだけだとあまりよく分からなかった。
ただ、これはこの後の感動の伏線とも言えると思う。詳しくは後述。
父親は堀を一周するとのことだが、自分は母親と一緒に五稜郭タワーの方に向かった。
タワー内部にあった土方歳三関係のアレコレ。
土方歳三とは小さい頃から関わる機会が多かったのでなかなか感慨深い。この函館旅行で土方歳三周辺への興味はさらに深まったように思う。
先にホテルに戻った母親と別れた後、自分は展望台に登った。
五稜郭タワーから見た五稜郭なのだが、自分はこの景色が函館で一番感動した。
さっきまで自分が歩いていたところは確かに星型をしていたのだという伏線回収が素晴らしかった。
そこまで高くもない為に堀を歩く観光客が見えるのも素晴らしかった。「まだお前らは気付いてないだろうがちゃんと星型に移動しているんだぞお前らは」的な。
大げさだけど、自分では気付いてなくても周りから見ると凄いことやってるんだぞ!みたいなことを思った。
こうして俯瞰して見ることで、現代の函館の街に残る五稜郭の浮いた感じみたいなものも実感することが出来た。
周りはアスファルトや建物に囲われているけど、この一角だけはきちんと昔の形を大事に残されているんだなと感じることが出来た。
この展望台では五稜郭の歴史紹介みたいなパノラマなどもあった。
五稜郭が戦争を想定して作られたというのはゴールデンカムイで読んで知っていたのだが、ヨーロッパの国がモデルになっているというのはここで初めて知った。
ペリーの来航によって函館港が開港し様々な技術が伝わった訳だが、同時に防衛力を高める必要性が出てきた為、伝わった技術を早速試してみたというところっぽい。
こう考えると高め合いみたいな観点で割と理想的な関係に見える。実際にはこのときには既にこの方式は時代遅れだったそうだが。
こんな具合に五稜郭に対しての解像度がとても上がったのがタワーだった。正直、五稜郭はタワーにも登っておかないと魅力の半分以上に気づけない気がする。
一通り見て回った後はお土産店で五稜郭の歴史本を数冊買って、昼飯を食べるために函館の街の方に向かった。
長くなってしまったのでここらへんで次行きます。多分全4編になりますね。