入間人間先生によるガール・ミーツ・ガール作品「安達としまむら」。
その聖地・岐阜に行ってみたお話をしようと思う。
最近コミカライズ(二回目)(電撃版と表記)が始まったり、アニメ化が決まったり何かとホットな作品。
読んでいない方は、今の内に是非原作小説をお買い求め頂きたい。
コミカライズ(一回目)(GC版と表記)とかもあるけど、自分としては是非原作小説を見て欲しい。
入間人間先生の文章と作品の世界観の組み合わせが本当に素晴らしいのだ。
巡礼の際に非常に参考した記事↓
http://frachise.hatenablog.com/entry/adashima
【イオンモール各務原】
名鉄各務原線「新加納」駅から徒歩12分。さり気なく自分の名前要素でもあるネ。
『安達と日野がレジェンドオブアフリカを買ったお茶屋さん』と、
『しまむらと永藤がブーメランの試し投げをした噴水広場』がある。
・安達と日野がレジェンドオブアフリカを買ったお茶屋さん
「三國屋善五郎」というお店。
作中と同じく、向かい側には「ブレッドファクトリー」というパン屋がある。
GC版コミカライズでも登場した場所なのだが、かなり丁寧に描かれている。
特に二つ目の画像が凄くて、実際にレジェンドオブアフリカが陳列してある場所とほぼ同じ場所で日野がレジェンドオブアフリカを見つけているのだ。
(実際には日野の頭のちょい右ぐらい)(どうでもいいがこの画像を確保する為に電子版を買った)
買ってみた(ホテルで撮影したので少し照明が雑)。
他にも「さくらの紅茶」なるものが安売りされていたのだが、そもそも私はあまり紅茶は好きではないので買わなかった。日本派である。
なんでレジェンドオブアフリカ買ったの?
・しまむらと永藤がブーメランの試し投げをした噴水広場
どこを見れば「噴水広場」になるのかが分からないぐらいの枯れ地であったが、案内板にも確かに「噴水広場」と書いてあったのだから仕方ない。置き去りにされたトーマスから哀愁を感じる。
記事を書きながら原作を読み返していて気付いたが「三本の銀色の線がぐるぐると回る謎のオブジェ」とやらも見つからない。場所間違えたのかなぁ…
ただ一つ言えるのは、このショッピングモールの敷地内にブーメランの試遊会をしても良さそうな場所は無いということである。
ちなみにブーメランを買ったスポーツ屋はここではない可能性が高いっぽい。スポーツ屋自体はあったが2階だった。
・スガキヤラーメン
劇中ではスガキヤラーメンを食べる描写は無いが、安達が「ありがとうスガキヤ」とスガキヤへの感謝を述べるシーンがあったので、要素として回収しておいた。
正直特別美味しくは無かったが、安くてそこそこには美味しいのが良いんだろうなぁ。画像は「肉入ラーメン」だが、これでなんと400円である。
↑僕の感想
…ちなみにこれはイオンモール各務原のフードコートで食べたのだが、妙に名古屋名物が多かった気がする(スガキヤ含む)。自分を名古屋だと思い込んでいる岐阜のショッピングモールなのかもしれない。
【モレラ岐阜】
この電車はICカードを使うことが出来ず降りる際に現金精算(乗った駅で券を取る方式、バスと同じ)、本数も席も少ないという中々のくせ者なので電車で行く際には注意されたし。カスじゃな坊や。
劇中で出てくるショッピングモールはこちらをモチーフにしていることが多い。
代表的なのは『複合エンターテイメント空間』だろうか。
・複合エンターテイメント空間
音ゲーマーには馴染みのある「ラウンドワン」だが、池袋でも梅田でもない。
ギタドラをプレイする乱射魔はこの店には居ないのである。
クリスマスに安達としまむらが遊んだエアホッケー。マレットもきちんとオレンジ色。卓球に通ずるものがあるのかはちょっと分からない。
私もエアホッケーは好きで友人と遊びに行くと割とよく遊ぶのだが、流石に一人でエアホッケーが出来るほど強靭な精神力は持ち合わせていないので今回は見送った。
ところでこの台は入り口を入ってすぐに置いてあるので「人気がなくて人の往来も少ない」とは口が裂けても言えない。
モール内の遊技場。言うまでもなくここもラウワンの一部。
正直中に入った訳ではないのであまり書くことがないのだが、ここもGC版コミカライズの描写が良くできていたのでご紹介。
見比べてみよう。段差とか柱とかがそっくり。
一応言っておくが、この子の名前は「渡邉 ありす」ではなく「知我麻 社」である。
・逃げないぞー!
橋の通りを歩いていると、騒がしい声が聞こえてくる。人ではなく、動物の鳴き声だ。
以下中略。
そのままもうモールから出ようと、手近な入り口の方へと向かう。一度、外に出てから自転車置き場まで歩いていこうと思った。そうして歩き続けて見えてきた入り口の手前に、ふと視線が向かう。
…ここまで文章を書いておきながら、なんとモール側から見た出口の写真を撮り忘れていたことに気付く。おーん。
でも場所は合っている。エキシャーマン視点の写真ということで勘弁してほしい。
流石に逃げないぞー!が出来るほど強靭な精神力は持ち合わせていないので今回は見送った。
・「エディオンへ向かう親子連れも小さい男の子と手を繋いでいた」
小さい男の子も親子連れも居なかった。
・「ケンタッキーの前を通り、大戸屋の前を通り、しゃぶ菜の前を通って別の通りに出た」
ここが凄かった。マジでこの順番で並んでた。
・「右手側に、和風でない洋菓子屋を発見する」「店は黄色い看板にヒゲのお爺さんの絵がくっついている。名前は、べ、べあ……べあーど?びあーど?と書いている」
ここもちゃんと文章通りだった。右ですぞ。
向かいにある和風の定食屋はフロアガイドを見る限りだと「おひつごはん四六時中」のはず。ここは確認するのを忘れてしまった。
安定のGC版コミカライズ。
・島村楽器
何でもないです。
あだしま世界ではこのモールは本当に日常の一環なんだろうな、と想像が膨らむ程度にはたくさんの描写がされている場所であった。
ちなみに安達としまむらとヤシロが三人で訪れた飲食店は閉店してしまったらしい。残念。
【星宮社】
名鉄名古屋本線「本星崎」駅から徒歩10分。ここだけ愛知県名古屋市である。
この名前を見て別の入間作品が浮かぶ方も多いと思うが、今回はこの境内社の方にライトを当てる。
そう、知我麻社とはこの星宮社の境内社なのである。
同じ場所にルーツを持つ人物… あっ(察し)。
"そのもの"を写真に撮るのはなんとなく憚られたので、代わりにこんな証明写真を撮ってみた。
あだしま一巻を持っていった甲斐があったというもの。
地域の人からも愛されている場所らしく、実際20分程度の間に3組の参拝者を見かけた。
なんというか透明感が凄い場所だった。そりゃ粒子も撒き散らすわな。
名古屋は他にも樽見や安達とお買い物に行ったモールがあったりするわけだが、ぶっちゃけ紹介するまでもないレベルなので割愛。電光掲示板はどこだか分からなかった。
謎の銀色オブジェも今回は未参戦ということに。
名古屋+「ございます」といえば…?
【長良川 金華橋周辺】
JR東海「岐阜」駅から自転車で10分ぐらい。
駅の近くに1日100円のレンタサイクルがあるので、そこで自転車を借りた。今回の巡礼では車が欲しくなる場面が多かったのだが、ここだけは自転車の方が何かと都合が良い気がする。
作中では樽見がしまむらを呼び出して似顔絵を描いた場所として『長良橋、金華橋の下』という具体的な地名付きで登場している。
上に見えるのが金華橋である。
ここは砂利のサイズが大きくとても歩きづらいので、巡礼の際は足元に注意されたし。
樽見は砂利の上にキャンバスを置いて絵を描いたらしいのだが、バランスが不安定過ぎないだろうか。
これは安達視点で見た土手。
この川沿いを安達と同じ視点で眺められる点で自転車は車に勝る、と考えた。
(自転車担いで階段降りなきゃいけなかったのは結構しんどかったけど)
写真右手の方向にひたすら進むと、金華山と岐阜城ももちろん存在する。
この川沿いを『ロビンソン/スピッツ』を聴きながら移動するのは最高に気持ちが良いので、是非試してみて欲しい。
『サテツの塔/Swinging Popsicle』もまぁまぁオススメ(MADネタ)。
金華橋を渡ると住宅街に出るのだが、上述の参考記事で「安達のバイト先候補」として紹介されている「創作新中華料理 昇龍」はそちら側に存在する。
中華は普段あまり食べる機会も無いのでこの機会に味わってみようかとも思っていたのだが、私が行った時間はランチタイムも終わりディナータイムにもまだ早い時間だった為、叶わなかった。
看板で確認してみると、確かにディナータイムは17時かららしく、安達のバイト先としては中々信憑性が高い気がする。
【JR東海「岐阜」駅】
今回の聖地巡礼で最も感動したスポットなので、記事のトリを飾ってもらうことにした。
この写真は駅に直通する立体交差の上から撮影した。
よく分からないが、ヤシロでえっちなことを考えるのはやめてほしいものである。
・ドーナツ屋
岐阜駅に直結のショッピングモール内にある「ミスタードーナツ アスティ岐阜店」。
まだ学校は終わっていないような時間帯だったのだが、店内の席には高校生の姿も目立った。
最近始まったばかりの電撃大王版コミカライズもGC版に引けを取らない程"実在性"に力が入っている。看板の位置も、注意書きのシール(?)も完全一致。
先にお伝えしておくと、ここから先に掲載する漫画のコマは全て頭に入れておいて欲しい。
ちゃんと入り口から見て左側にあるし、奥にはマツキヨもある。
わざわざ観に行く用事はないけど。
・エスカレーター脇の壁
店内に席が無いことを確認した二人が食事場所として選んだ柱。
アスティ岐阜の敷地内を出てすぐにある場所。少し分かりづらいが画像の左側にアスティ岐阜、右側の方に改札口がある。左下に見えるのはアスティ岐阜の案内板。
当然の如く再現してくる電撃版コミカライズ。柱の形が少し違うので不安ではあったのだが、ここで間違いないと確信した。理由は後程。
・駅の通路
ドーナツを食べ終えた二人が駅の入り口を目指して歩いた通路。
特に描写は無い。
うんうん。
・安達がしまむらと手を繋いだ場所
実はこの見出しは少し詐欺。
というのも、原作と電撃版コミカライズだと少し場所が違うのだ(原作は駅の外)。
だが今回は電撃版コミカライズの"実在性"を紹介する為に、あえて後者を基準とする。
奥に見える棚とかが判断材料になると思うのだが、ここも多分間違いない。
そろそろ察しが良い人はこの"ヤバさ"に気付くかと思う。
・安達としまむらが手を繋いで歩いたエスカレーター前
うんうん。
うんうん。
・駅の入り口
おもちはあんこが一番ですな。
終わり!
答え合わせの時間だ。
下は岐阜駅内の大まかな地図と、その場所に対応した電撃版コミカライズのコマを合成したものである。
(上手く描けているかちょっと怪しいが許して欲しい)
(位置関係を具体的に把握するために必要な名称だけ記述)(ページ数は雑誌掲載時のものを参照)
お分かり頂けただろうか。
要は、「安達としまむら」の電撃大王版コミカライズは各コマの背景がきちんと現実での移動順路と対応しているのである!
現実世界をモチーフにした描写が存在する作品は数あれど、ここまで手の込んだものはかなり珍しいのではないだろうか。
当日はスマホを使って電撃版コミカライズを参照しながら巡礼したのだが、安達としまむらが手を繋ぐシーン辺りで気付いて思わず変な声が出た。本当に凄い。
二人が「岐阜に似たどこか」では無くて「岐阜そのもの」に生きていることを明確にしてくれた、と私は考える。
…一番伝えたかったことを書いてしまったので少し脱力感があるのだが、二人が外に出た以降のシーンもかなり再現度が高かったということを最後にご紹介しようと思う。
言うまでもないが、この一連の流れもちゃんと現実での進行順に基づいている。
どれだけロケを丹念に行えばこんなことが出来るのだろう。
というわけで「安達としまむら」の聖地巡礼に行ってきた、という記事であった。
今回自分が実際に岐阜に行くことで、あだしまがどれだけ緻密に描かれた作品なのかということを実感出来た気がする。連載が始まったばかりの電撃大王版コミカライズについても、本当に大事に作っているということがよく分かり、とても期待が持てるものとなった。
一方で、永藤や日野と共にカラオケに行った尻毛村や、しまむらと安達母がサウナ勝負をしたスポーツクラブ、果てにはしまむらの祖父母が暮らす同じ県内の田舎等、時間が足りなくて出向くことが出来なかった場所も多かった。
記事中でも書いた通り、岐阜は車が無いと少し移動に苦労を伴う場所なので、次はレンタカーでも借りて行ってみたいと思った。その頃には電撃版の話数も進んでるだろうし、もしかしたらアニメも放映しているかもしれない。
サンフラと北九州はちょっときついかなー。
最後までお付き合い頂きありがとうございました!
本当の最後の最後に、もっと評価されて欲しい入間人間関連動画を紹介してお別れしようと思う。
自分自身がMAD作者である故に忘れてしまいがちなのだが、とある作品のファンにとって「その作品の関連動画が存在する状況」というのは喜ばしい場合が多いんだよな、と再認識させてくれる動画。
バーイ。