免許合宿の記憶

大学一年生の冬に友人たちと一緒に免許合宿に行った。だいたい二週間。

自分含めて四人。ただ正直自分と他三人の間には少し壁がある。その中の三人それぞれと仲は良いしエピソードはあるけど、いつも一緒に行動する訳じゃないって感じだろうか。

その中の特に仲の良い一人に誘われて一緒に行くことになった。

 

行ったのは福島県新白河。東京から新幹線で1時間30分ぐらいで、免許合宿が出来るというだけあって相当な田舎だった。

宿から徒歩20分圏内ぐらいの周りにあった施設は異常な大きさのセブンイレブンとAVがたくさん置いてあるタイプの古本屋だけだった。

 

30分ぐらいかかる場所にパチモンのイトーヨーカドーがあった。今ストリートビューで拾ってきた。

 

合宿中の一日の流れとしては、朝だいたい7時ぐらいに起床してコンビニで飯を買って食べ、8時頃に宿に来るバスに乗って教習所に向かうという感じだったと思う。

これは最初の頃の流れで、課程が進んでくると二限目に当たる時間帯の登校に変わったりした。

教習所に着いた後はだいたい夜まで宿には帰らずに教習所周辺で過ごすことになる。

午前午後両方に学科(座学)やら運転講習やらの予定が入っていた。大学と同じような感じで空きコマが発生することもあって、その時間帯は外に出たり筆記試験の対策をしたりしていた。

 

合宿免許のプランの中に教習所で使える昼飯・夕食のチケットが含まれていたこともあり、多くの場合は食事は教習所の食堂で食べる。

たまに気分を変えて外に行くこともあったけど、教習所から食事処に行くまでだいぶ距離があるので合わせても3回ぐらいしか外で食べることはなかった。

 

外で食ったものその1。コメダ珈琲店

最近は大人気になってしまったけど当時は結構隠れた名チェーン店ぐらいのポジションだったのだ。

確か教習所から一番近い食事処はここだった記憶。自転車で15分ぐらい。

 

外で食ったものその2。白河ラーメン。

この麺は伸びている訳ではなく、白河ラーメンはちぢれた麺を使うのが特徴らしい。

ここは比較的有名なお店で、友人が行きたがっていた記憶がある。

調べたらそれっぽい店が出てきた。多分「白河手打ちラーメン 海」だと思われる。

宿からはもちろんとして教習所からも結構キツそうな距離だったように思うけど、時間が余ってお金は少ない大学生って徒歩で移動する範囲がエグいよなって今思い出した。

 

当然のことながら空き時間は人によってまちまちで、昼の時間から夜の時間まで長時間空くことも少なくなかったので、その時間帯は自分は割と散策をした。

冒頭でも軽く書いたけど、外は本当に田舎で何にもない。

 

大雪が降った直後に行ったこともあり、写真でしか見ないような一面の白銀世界が広がっていた。

ただこの何にもない感じは自分は嫌いではなくて、特に路上講習の時は開放感があって良かった。

 

教習所からだいぶ離れたところにあった湖。

南湖という名前で、ここにある公園は日本最古の公園と言われているのだとか。

併設されている神社で何かお祈りごとをした気がする。

 

やたらと鴨が居た。

 

あと、コメダ珈琲店の近くにゲームセンターがあったのでチュウニズムを1回やりに行った。記憶が正しければ当時はエレクリが収録されたばかりだった時期のはず。

外出の思い出はこれぐらいだろうか。

あんまり行ける場所の候補も多くないし、教習所の勉強も暇ではなかったから。

 

外出ではないけど、合宿先にノートパソコンを持参していて、宿のWi-Fiを使って音MADを投稿したりした。投稿時間を見る感じ、少なくても投稿は他の皆が寝静まった後の暗い部屋でやったんだろうな。

当時の自分は自己顕示欲が変(高いではなく変)だったので、制作しているところを友人に見せていた記憶がある。その友人がネット上の自分に辿り着くとしたらこの動画がヒントになるのだと思う。

 

 

さて、本題とも言えるお勉強の話。

自分は座学はあまり苦しまずに進めることが出来たのだが、実技の方はまぁ〜〜〜〜酷かった。

今はちょっとぐらいは治ってきたのだが、当時は出来ないことを修正する技術というのが本当に無くて、1つの出来ないことで躓く期間が尋常ではなかった。

路上講習を受ける為には筆記と実技の試験に合格して仮免許を取る必要があるのだが、その試験を受ける為の「みきわめ」という段階を失敗しまくって3日間の延泊をした。

今だったら「自分はそういう人間である」という前提で動くから多少はマシに思えるのだろうけど、当時はかなりメンタルやられた。友人と一緒に行って自分だけ帰る日が違うっていう部分は正直今でもキツイと思う。


今考えると自動車教習所は学校以上に「言われたことをそのまま行う」ことを求められる施設だったと思う。

教官の人もそんな感じのことをかなりストレートに言っていた記憶がある。

で、それは自動車という危険物を扱う上でトライアンドエラーは許されずらいはずなので当然のことだと思う。

僕は自分が好きでやってること以外は「結果的に同じ動作が出来る状態にする」みたいなスタンスで動いている節があるのでそりゃ合わないだろうなって感じがする。

人に言われたことの意味を咀嚼するまでにも結構時間がかかる。脳のCPUメモリがあまり多くなくて頻繁に動作が止まるのだ。

あと色んな教官に言われたことで、自分自身も未だにそうだと思うのは「教官から指導されたことを気にしすぎる」ということだった。メンタル的な話。

車の運転に世界で一番向いていない人間だと思う。

 

ただ、みきわめに三回落ちた後は順調に進み、仮免試験も本免試験も一発で突破した。

これ結構あるあるじゃないかと思うんだけど、実際の道には例えばS字クランクなんて存在しないので普通に走るだけならむしろ路上の方が楽だったまであった気がする。

あと高速教習で近くのサービスエリアに行かせてくれたのはなんか教習所らしからぬ優しさを感じた。

 

先に帰った友人たちは帰りに宇都宮に寄ったらしく、その時の写真を送ってくれたりした(一人が宇都宮在住だった)。

自分はその三日後に東京に帰り、東京で既に遊んでいた知り合いの音MAD作者三人のところに合流して一緒に夜ご飯を食べた。

いつもの新宿のジョナサンだったと思う。今振り返ってみると大学の友人じゃなくてネットの友人の方に帰ってしまっているのがなんか俺っぽいなって思う。

 

 

大学はあんまり良くない形で辞めることになってしまったので、この時の友人たちとは今基本的には連絡は取れない状況だし、正直に言えば自分のことは忘れていてほしいなぁという気持ちである。

色々フラバしそうだから見てても連絡はしないでくれ~~~。仲良くしてくれてありがとうな~~~。