一昨日ぐらいの記事でも話題に出した、新海誠監督最新作「天気の子」を見てきた。
新宿ピカデリーで鑑賞したのだが当然のようにほぼ満席で、グループで観に来ている客が多かった。あのクソデカい劇場の少し後方真ん中の席で鑑賞出来たのはとても運が良かったと思う。
簡単にあらすじを紹介すると、家出して東京に来た少年が"100%の晴れ女"と出会う話。恋愛要素有り。
wikipediaにストーリーの最後までのネタバレが書いてあるので見たくない人は気を付けよう。
ここから若干のネタバレを含む感想有り。見たくない人はブラウザバックの代わりに僕の投稿動画でも見て行って欲しい(オススメは「ラーメン大好きポロ泉さん」だよ)。
https://www.nicovideo.jp/mylist/24846602
まだ一回しか見ていないので何とも言えないが、多分新海誠作品で一番好きな作品だと思う。
私は新海作品は「秒速5センチメートル」以降の5作品(天気の子を含む)を鑑賞しているのだが、その中だと今回の主人公は一番人間らしくて共感出来る、と思った。
「君の名は。」では"糸守町の住民を救う"という目的の為に反社会的行為に手を染めるシーンがあるのだが、今回の主人公はなんと完全な私利私欲の為にそれを行う。正直このご時世によく公開出来たなと思う。
もっと言えばこの映画は敵味方問わず多くのキャラクターが反社会的、もしくは模範的でない行動を何かしら起こしている気がする。悪人vs悪人といった印象が強い。
逆に全く何もしてないキャラクターはだいたいモブキャラ。
男性陣は夏美という胸が大きくてえっちなお姉さんのキャラを気に入る(色んな意味で)と思うのだが、この子は反社会的行為のシーンもとても良い。
あらゆる意味でオタク男性の理想が詰まった最高のキャラクターだと思うので是非注目して観ていて欲しい。多分言われなくても目奪われっぱなしなんだろうけど。
今回の作品は世界に対しての不満や反抗心が描写されるシーンが多く、キャラクター達が簡単に反社会的行為を行うのもそこらへんが関係しているのだと思う。
終盤のとあるシーンで主人公が人目に触れる形で反社会的行為を働くシーンがあるのだが、主人公の行為に対して不自然なぐらいに何もせずにガヤを飛ばすだけの完全に舞台装置と化した背景モブキャラが本当に最高すぎた。
ありゃ細田守には描けないだろうなぁ。
立花瀧と宮水三葉もモブキャラとして登場するが、モブキャラでありながらも二人とも違う形で主人公の背中をほんの少しだけ押す役目を担っていた。
『前作主人公』という存在をよく分かっていらっしゃる。特に宮水三葉は前作のようなクソ馬鹿女の立ち回りではなく少年の背を押す大人の女性として存在しており好感度がかなり上がった。
ちなみにテッシーやサヤちん、四葉も背景モブとして登場するので探してみよう。
カポーで見に来た層には伝わらないであろうオタク向けの小ネタなんかも挟んでいて、オタクとしては嬉しかった。
これについては初見で気付いて笑って欲しいので具体的には言わないが、とある二人のキャラクターの声と名前に注目してみると良いと思う、とだけ。多分このブログを見ているような層なら何もヒント無くても気付くと思うけど。
今回も「君の名は。」に引き続きRADWIMPSが音楽を担当しているのだが、今回は同作のような音楽劇的な使われ方ではなく、あくまでもBGMに徹していたような印象を受けた。
特に自分が気に入っているのが物語最終局面で主人公がトップクラスの反社行為を行う場面での音楽の使われ方だ。映画館じゃなかったら笑ってたと思う。
ラストについての具体的な言及はしないが、今回の映画はどう考えても100%のハッピーエンドとは言えない内容になっている。
「君の名は。」を見て「いつもの新海じゃない!」と感じた方も今回はお楽しみ頂ける可能性が比較的高いと思うので是非観に行って欲しい。
というわけで「天気の子」を鑑賞した感想でした。バーイ。
【オマケ:昼飯のついでに聖地巡礼してきました編】
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