音MAD作者の「過去編」を見てみよう その1

 

この記事は『音MAD Advent Calendar 2022』の参加記事です。

最近は音MADにも色々な表現が増えてきましたね。

手描きや人力はもちろん、3Dや実写表現など、既に表現技法としての「音MAD」は簡単に說明出来るものではなくなってきているのかもしれません。

ふと「こんなに色々なことが出来る音MAD作者の人々はそれまで何をしていたんだ…?」ということが気になりました。

 

そういう訳で、今回は「音MAD作者が音MADを作る前にしていた創作活動」について色んな人にインタビューを行いました。

折角なので、アドベントカレンダーの参加者以外の人にもスパムの如くDMを送って解答を募集しました。回答してくださった方々に感謝。

※今回は音MADの定義を「PCで作られていて、ニコニコやYoutubeに投稿されたもの」とします。うごメモ等は「音MAD以外の創作活動」としてカウントします。

 

予想以上に多くの方からお話を頂くことが出来たので、3つの記事に分けて紹介することにしました。合計22人!

今回の記事では7人の方々のインタビューを掲載します!

 

その1(今ここ)その2その3

 

kaikityou

https://www.nicovideo.jp/user/8523480

やっていた活動

合成ポケモン

その活動の説明

ポケモンのゲーム内で使用されているドット絵同士を組み合わせて、オリジナルのポケモンを作り出す文化。

当時作ったものが残っていたら見せてください

その活動が音MADに活きた部分があるか

ドット絵を加工するという性質上、画像をかなり拡大して表示することになります。
この影響で、音MADに使う切り抜きやコラージュも出来るだけ丁寧に行っています。

 

主催コメント

という訳で主催より例示です!こんな感じでインタビューしていきます!
回答の後に主催がヤイヤイ言っていくパート付きです。ウザかったら飛ばしてください。
ちなみに合成ポケモンについての記事は別で書いたことがあるので、気になる方はそちらを見て頂けると!

合成ポケモンの思い出 - kaikityouの日記

hacococo

https://www.nicovideo.jp/user/10765614

やっていた活動

文筆活動(小説など)(現役)

その活動の説明

そのまま大学時代から同人アンソロから最近は商業でもたまーに物書くことやってます(雑誌などには載ってたりしますが、自著の本は出版してません)
添付した画像はとあるお誘いで書籍内でとある作品の推薦コメント書く機会があったものです。(さすがに音MADと完全別で活動しているため、ペンネーム等も載せたくないので強いボカシですみません。本売る気あんのか!)

当時作ったものが残っていたら見せてください

その活動が音MADに活きた部分があるか

今のところほぼないです(乙打さんのわかさぎAVのシナリオ構成・脚本補佐してる程度)。むしろ音MAD関係の経験があっちの活動に活きそう。

 

主催コメント

続いて瀬畑黒さんの記事でも触れられていたhacococoさんです。

hacococoさんの動画はテキストを大きめに使うことに特徴があると思っているのですが、書籍と触れる機会が多いことは無関係じゃないように感じます。提供して頂いた画像の下の方にも映っておりますが、ハードカバー本の見出しみたいなテキストをよく動画内で使っているイメージです。

※回答の中で触れられている「乙打さんのわかさぎAV」についてはコチラ!

人魚のキャラクターのコスプレ産卵AVを撮影したい|大内乙打|note

26K

https://www.nicovideo.jp/user/23542987

やっていた活動

オリジナル曲の制作

その活動の説明

音MAD制作以前(さらに言うとアレンジメドレー制作以前)は、ニンテンドーDS用ソフト『大合奏!バンドブラザーズDX』やSONARを用いてオリジナル楽曲を作っていました。
(下記1ファイル目が中学時代にバンブラで制作したものを先程録音した音源、2ファイル目が高校時代にSONARで制作した音源のコピーです。)

当時作ったものが残っていたら見せてください

その活動が音MADに活きた部分があるか

音MAD制作において(もメドレー制作においても)、様々な楽器や楽曲における楽器構成をバンブラで学べたことが僕の全音楽制作における原体験となっています。 

https://shindanmaker.com/806118

 

主催コメント

3人目は音MAD合作用メドレーにおいて近年凄まじい頭角を見せている26Kさんです!

バンブラ懐かしいですね…  PCを持っていなくてもゲーム機で手軽にDTMが楽しめる環境があったと思うと相当偉大なゲームだったんだと感じます。KORG Gadgetじゃこうはいかない。

という訳で任天堂さんはSwitchでの新作出してください。

芋タルト

https://www.nicovideo.jp/user/64703247

やっていた活動

漫画を描いていました

その活動の説明

高校のころ漫画サイトに漫画を投稿していました。恥ずかしいので詳細は伏せます!!!!!

その活動が音MADに活きた部分があるか

お話を考えるのが好きだったので、既存キャラの背景とかその後とかを勝手に妄想して形にする作風になったんだと思います。あと直接絵を使うようになりました

 

主催コメント

近年音MAD界隈のトリックスターとなりつつある芋タルトさんです。

芋タルトさんの動画は曲にも素材にもないところからネタが生まれることが多々ありますが、本人も言ってる通り漫画のお話を考えるところが出発点なのでしょうか。最近の例だとギャル黄猿とかまさにそうでしたね。

イラストを使う音MADは最近かなり増えてきましたが、オールイラストの映像を出してくる作者は芋タルトさん以外だとまだあんまり見たことがないかも。

Ximco

https://www.nicovideo.jp/user/50136284

やっていた活動

ニコニコメドレー動画の投稿

その活動の説明

まだDTMの知識も映像の知識もない頃だったので程なく挫折、midiシーケンサーで自作したメドレーの動画は削除済みで現存してないですが、CODE-MAXという名前で活動しており、現在は他人のメドレーに映像をつけた動画のみ残ってます。

その後ハワイさんに出会ったことで音MADを作るようになりました。

ちゃんとした音源でメドレーを作るようになったのは大学入学後、DTMサークルに入って知識を身につけてからですが実は最初にニコニコ動画にアカウントを登録したのはメドレーを聴くためだったんです

その活動が音MADに活きた部分があるか

耳コピをする作業だったので、相対的な音感は身についたと思います

 

主催コメント

何かと器用なXimcoさん。メドレーも出来るフォントも出来るビキビキビキニ1,2,3。

音MAD作者がニコメドにも手を伸ばしたような印象があったのですが、実は逆だった訳ですね!どちらかというとニコメド界隈出身だったという…

Ximcoさんは初期作品の時点でも難解な音程合わせを熟しておりますが、まさしくニコメドの方での経験が活きているのかもしれませんね。

おがちょこ

https://www.nicovideo.jp/user/50136284

やっていた活動

ゆめにっき曲アレンジ

その活動が音MADに活きた部分があるか

時々今でも音源を音MAD素材にしてつくったり

 

主催コメント

音MADとYTPMVの良いところ取りで熱狂的なファンを大勢抱えるおがちょこさん。

おがちょこさんの私的オールスター系動画では緻密な耳コピがしばしば見られますが、DTMの方面で力が培われていたということでしょうか。

曲に対して独自の解釈を交えたアプローチを行うという点では今のおがちょこさんの作風にも深く関わっているように感じられます。

少々

https://www.nicovideo.jp/user/8737396

やっていた活動

音楽ゲームの創作譜面とスキン制作

その活動が音MADに活きた部分があるか

PCなどで動作する音楽ゲームで、プレイする譜面やソフトの見た目を変えるスキンを制作する活動

当時作ったものが残っていたら見せてください

その活動が音MADに活きた部分があるか

ゲーセンで稼働している音楽ゲームの楽曲をたまたま聴き、衝撃を受けたのがきっかけです。
なにか楽曲を用いて創作をしてみたいと考え、まずは音楽ゲームの譜面、のちには自作スキンも制作するように。

譜面制作には楽曲の聴き込みが必須です。スキン制作には編集技術や色彩・デザイン感覚を育てなければなりません。
なにより、テレビから流れるポップスくらいしか知らなかったのが、いろんなジャンルの楽曲を自ら探して聴くようになりました。

思い返すと、音MAD制作に活きる部分しかない...おったまげですねこれは。
現在は音MAD界隈に身を移しましたが、楽曲への愛情から創作意欲が湧くというのは、年月が経った今も変わっていません。

 

主催コメント

その1のラストはAviUtlの扱いに定評のある少々さん!

音ゲーへの愛を感じますね。それでも最大の、最優の、最高の、人類が遺すべき尊い感情を。

ゲームのUIは基本的にプレイに影響の出ないように、破綻や違和感の無い色彩やアイテムの配置が求められるものだと思うのですが、それを念頭に少々さんの映像を見ると納得があります。全体的に丁寧で、ずっと見ていても疲れないというか。

音ゲーの譜面制作も音への解釈を必要とするという点で音MADの音声面に直接的な影響を与えているのは想像に難くないですね。

おわりに

今回の記事では7名の方からお話を伺うことが出来ました!

その2、その3の記事では更に沢山の方のお話を掲載しておりますので、是非御覧ください!

 

その2→

https://kaikityou.hatenablog.com/entry/Advent_2022_02